アップデート14.11で実装された「夕暮れの島々」を何度もプレイしてきましたが、このマップは本当に美しいですね。ただ、夕暮れの景色に見惚れていると、プッシュのタイミングを誤って手痛い洗礼を受けることになります。ここでは的確な判断が求められ、一歩間違えれば即座に海の藻屑となってしまうでしょう。
島々が織りなす悪夢のルーツ
「夕暮れの島々」のモデルは、オーストラリア大陸とニューギニア島に挟まれたトレス海峡です。第二次世界大戦中、オーストラリア海軍の艦艇がポートモレスビーを目指してここを駆け抜け、上空では日本軍の航空機が舞い、海中では潜水艦が連合軍を待ち構えていた激戦地です。陸上基地への爆撃も絶えなかった、まさに「肉挽き機」のような場所でした。歴史的な拠点であるグリーンヒル要塞も再現されています。1800年代に建設されたこの要塞は、大戦中に防衛強化のために再利用されました。オレンジと紫に染まる夕景は、このマップをWorld of Warships屈指の美しさに仕上げていますが、戦術的には島が多すぎて全て吹き飛ばしたくなるプレイヤーもいるかもしれません。
マップの出現条件
| 対象Tier | 戦闘タイプ / モード | 備考 |
|---|---|---|
| Tier VI ~ ★(超艦艇) | ランダム戦、Co-op戦(軍拡競争、制圧戦) | 開発陣は将来的に他のモードへの拡張も示唆しています |
| 期間限定の変更 | アップデート14.11期間中は出現率がアップ | 新マップを多くのプレイヤーに体験させるための措置です |
Tier VIから超艦艇までがランダム戦やCo-op戦でこのマップにマッチングします。アップデート14.11では出現率が大幅に引き上げられていたため、すでに何度も遭遇した人も多いでしょう。
今後、さらに多くのモードが追加される可能性があります。期待して待ちましょう。
マップ構造と戦術:島が多いマップの極致
試合が始まると、まず目に飛び込んでくるのは無数の島々です。30近い島が戦場を細い通路に分断しており、近距離の砲撃戦から長距離の狙撃、隠密性を活かした側面攻撃、そして強固な防衛戦まで、あらゆる戦況が発生します。これらの通路は奇襲のチャンスであると同時に、角度を誤れば逃げ場のない死地となります。夕暮れの設定は、視界を完全に奪うことなく、絶妙に索敵を難しくしています。
主要エリア解説
- Aエリア(ポイントA) – 完全に隔離されたエリアで、近接戦闘(インファイト)向けに設計されています。格闘戦を得意とする戦艦や、強気な駆逐艦が主役となる場所です。一度踏み込んだら、生きるか死ぬかの真っ向勝負になります。
- AエリアとBエリアの間の水路 – 非常に重要な戦略拠点です。両方の拠点を抑えることができ、クロスファイアを仕掛けるのにも、敵の進軍を阻止するのにも最適です。
- Cエリア(ポイントC) – 比較的開けており、中・長距離の砲撃戦が輝きます。15~18km圏内の戦艦にとっては稼ぎ場ですが、島を遮蔽物として使えない艦艇はすぐに集中砲火を浴びるでしょう。
艦種別ガイド:勝者と敗者
戦艦 – 慎重な進軍か、無残な死か
このマップの戦艦には高い判断力が求められます。無謀な突撃は厳禁です。島々が巨大な船体を罠へと誘い込み、魚雷の餌食にされるのがオチです。中距離からの狙撃が最も安定します。駆逐艦や潜水艦が健在なうちに島影へ突っ込むのは、15本の魚雷で「一撃必殺」を食らいに行くようなものです。回避スペースが狭いため、座礁すれば最後、砲弾の雨を浴びることになります。後方に引きこもるプレイヤーが多いという不満も聞かれますが、駆逐や潜水艦が潜んでいる以上、それも無理はありません。安全が確認されるまでは中・長距離を維持し、慎重に距離を詰めましょう。背の低い島を利用すれば、一方的に砲撃を叩き込むことも可能です。
巡洋艦 – まさにホームグラウンド
巡洋艦乗りにとって、ここは最高の遊び場です。軽巡洋艦やレーダー搭載艦(Des Moines、Salem、Jacksonville、Puerto Ricoなど)が猛威を振るいます。島に張り付いてレーダーを焚けば、一方的に敵をスポットして排除できます。ある試合ではJacksonvilleが11.4万の観測ダメージと500ヒット以上を叩き出し、島影からの攻撃で敵を翻弄していました。Des Moinesは8-Nラインのレーダーポイントを確保すれば、角度の甘い敵にAP弾を叩き込み、圧倒的なDPMで戦線を維持できます。Bremenも島影から35万ダメージを稼ぐなど、島を使いこなせる巡洋艦にとってはボーナスステージです。
駆逐艦 – 明暗分かれる性能差
駆逐艦は、砲駆と雷駆で評価が真っ二つに分かれます。砲撃型やハイブリッド型は1-10ラインを隠密に進み、敵の死角からスポットや攻撃を仕掛けることで戦局を支配できます。一方で雷撃型は苦戦を強いられます。島が多すぎて魚雷の射線が通りにくく、12kmの射程があっても実質5~6kmでしか勝負できません。また、一度見つかると逃げ場がなく、巡洋艦の餌食になりやすいのが難点です。ただし、通路を通過せざるを得ない戦艦を待ち伏せして魚雷を流す戦術は非常に強力です。
潜水艦 – 埋もれたままの存在感
潜水艦はこのマップで最も苦労する艦種です。 島が密集しているため、3km以内の近接戦はほぼ不可能で、魚雷の射線も70%は遮られてしまいます。通路に追い込まれれば砲駆に狩られるだけで、BやCエリアでも展開するスペースがありません。潜水艦には「大海原」のような開放感か、「安息の地」のような端のスペースが必要であり、この岩だらけの迷路は不向きです。
空母 – 遮られた視界
島々がスポットを妨げるため、艦載機の運用も一筋縄ではいきません。30もの島を避けながらの攻撃は難易度が高く、戦闘機も機動力のある敵を見失いがちです。
圧倒的な戦績を残す艦艇(実例)
Des Moinesはこのマップの覇者です。 島越しのレーダー、拠点の封鎖、通路に追い込まれた敵へのAP弾と、全てが噛み合っています。Jacksonvilleも強力で、13.7万ダメージ、火災ダメージ5.7万、2,414基本XPを記録した例もあります。島の密度が「ゴーストプレイ」を可能にするのです。軽巡Bremenも、島影からの射撃で35万ダメージを叩き出すなど、ダメージ稼ぎには最適です。その他、Salem、Stalingrad、Moskva、Petropavlovskといったレーダー巡洋艦や、Shikishima、Vermont、Conquerorなどの高火力戦艦が活躍しています。総じて、島を利用できるレーダー巡洋艦や、一撃の重い戦艦が有利であり、開けた海域を好む雷駆は苦戦する傾向にあります。
プレイヤーの反応(賛否両論)
「夕暮れの島々」への評価は極端に分かれています。
肯定派: 「戦術が重要で、序盤のポジション取りが勝敗を分けるのが面白い」「戦艦が自動的に勝てるマップではなく、Bエリアの攻防など位置取りが肝心」「島での衝突や座礁、至近距離での撃沈など、映画のような劇的なシーンが生まれる」「巡洋艦天国だ」といった声があります。
否定派: 「島を40%減らしてくれ」「迷路のようで視界が悪く、偵察役との連携が取れないと何も見えない」「島が多すぎて戦艦が芋らざるを得ない。突っ込めば駆逐や潜水艦に即殺される」「通路が狭すぎて、2kmで強制発見されてからの魚雷スパムがひどい」といった不満が目立ちます。
潜水艦・雷駆使いの視点: 「潜水艦が息ができない」「雷駆には通路が多すぎてリスクが高すぎる」と、隠蔽や魚雷を主軸にするプレイヤーからは敬遠されがちです。
勝利を掴むための戦術アドバイス
開幕1分で強ポジを確保できるかが全てです。敵に先に取られたら、その試合は非常に苦しくなります。
- 巡洋艦: 拠点の近くの島に張り付きましょう。レーダーとDPMで敵を排除するのが仕事です。
- 戦艦: 前方が見えない状態で迷路に突っ込んではいけません。まずは中・長距離から様子を見ましょう。
- 島による発見・未発見のメカニズムを理解しましょう。不用意な顔出しは即集中砲火を招きます。
- 駆逐艦: 1-10ラインを利用して敵の側面を突き、スポットで味方を支援しましょう。
- 敵の進路を予測し、狭い通路に「置き魚雷」を流しましょう。
- Bエリアを早期に制圧したチームが、試合の主導権を握ることが多いです。
- 空母がいない試合では、より大胆なプッシュが可能になります。
- 各エリアの特性(Aは乱戦、Bは争奪、Cは砲戦)を理解して動くことが重要です。
「夕暮れの島々」は、万人受けするマップではないかもしれません。戦術的な駆け引きを好むプレイヤーにはたまらない深みがありますが、島を嫌うプレイヤーにはストレスが溜まる場所でしょう。しかし、無謀な突撃を戒め、頭脳戦を強いるこのマップの設計は、World of Warshipsに新しい風を吹き込んでいます。まずは十数戦プレイしてみてください。マップの流れや各艦艇の強ポジが見えてくるはずです。夕暮れの美しさは、激戦の合間のささやかな癒やしになるでしょう。



